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映画『愛と青春の旅立ち』 軍人をカッコよく描いた青春映画の傑作

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映画『愛と青春の旅立ち』 AN OFFICER AND A GENTLEMAN

愛と青春の旅立ち

 

1980年代の青春映画の傑作の一つ

何度観ても良いものは良い、泣けるものは泣ける。
見事なまでにカッコイイ青春映画。

主演のリチャード・ギアが未だ未だ青臭い、『アメリカン・ジゴロ』でブレイク後、この作品で国際的なスター(少なくとも日本ではトップ・スタ ーになったと思う)になったギア。
青臭さが、青春映画のヒーローとしては、本当にマッチしていて良いと思う。

この作品、日本ではラヴ・ロマンスとしての印象の方が強い気もするけど、個人的には青春映画・・・。日本ではちょっと想像できないが、士官学校の厳しい訓練風景と彼らの立場と言うものが、意外とリアルに描かれていると思う。

特にルイス・ゴセット・Jr演じる教官は見事。
やっぱり、この作品で一番格好良いと言うか、得な役回りだったかな。
ラストの立場が入れ替わるところなんて・・・う~んと唸ってしまう、まっ、良くできている。

主人公の友人が女性の一言で自殺まで追い込まれていくエピソードや、主人公が同じ訓練生の女性を助けるところなど、本当に脚本が上手いと思わせてくれるし。

この映画の最も素晴らしいところは、やはり一人の青年の成長と言う点だろう。
ギア演じる青年は、子供の頃のトラウマで女性に対する不信感を心の片隅に常に持ち、大人の汚いところを他人より早く知ったことで、どこか大人びて屈折したところを持っている。
そして、要領の良さと言うものを併せ持ち、自分の世界に逃避している青年である。

一方、ゴセット・Jr演じる教官は、数多くの士官候補生を育ててきて、青年の生半可な部分を正面から受け止める力量が有る。
教官からの厳しい愛情と候補生仲間の友情、そしてデブラ・ウィンガー演じる女性の愛情によって、彼のトラウマは見事なまでに克服されていく。

ラストのラストは、やっぱり出来すぎの感は有るけど、主人公の成長というバックボーンをちゃんと見せてくれているから嫌みにならない。
脚本・演出、そして俳優陣がマッチングして、本当に良い映画になった・・・そんな一本。

この作品、結構地味目に作られたのか、最初からそれほどヒットするとは考えられていなかったらしい。と言うのも、アカデミー賞歌曲賞も授賞しているけど、主題歌を歌ったジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズは、別々に録音してレコー ド化したとの話。映画がヒットして初めて顔合わせをしたとの有名な話も有る。

Reviewed in 09.2000 

愛と青春の旅立ち

2017年現在から振り返ってみると

監督のテイラー・ハックフォードはハリウッド立て続け作品を監督、1995年の『黙秘』や2004年の『Ray/レイ』といった私の好きな作品をその後も輩出している。
名女優ヘレン・ミレンの夫でもある。

リチャード・ギアはこの作品で大スターに、当時は小生意気に見える(役どころ?)ところもあり、一時低迷する事もあったが『プリティ・ウーマン』で再ブレイク。
その後は、渋さと共にセクシーな男性像を演じている、特に2000年前後の活躍が絶頂期か。

デブラ・ウィンガーはこの作品の頃は絶頂期で、その後は結婚を歴て女優としても活躍し続けている。
この作品でアカデミー賞助演男優賞を授賞したルイス・ゴセット・Jrは、脇役として数々の作品に出演し続けている。

最近では、デイミアン・チャゼル監督の『セッション』などは話のベースは非常に似ていると思う。
『セッション』のラストは少しシニカルであり、『愛と青春の旅立ち』は純粋なハッピー・エンドという違いはある。
ただ徹底的なシゴキに耐え抜く生徒という立ち位置は近い。

1986年には空軍版といえる『トップガン』が大ヒット。
こちらもトム・クルーズという大スターを生み、主題歌も大ヒットしたという点で似ている。

映画『愛と青春の旅立ち』のデータ

AN OFFICER AND A GENTLEMAN 124分 1982年 アメリカ

監督■テイラー・ハックフォード
製作■マーティン・エルファンド
脚本■ダグラス・デイ・スチュワート
撮影■ドナルド・ソーリン
作詞■ウィル・ジェニングス
作曲■バフィ・セント=マリー
音楽■ジャック・ニッチェ
出演■リチャード・ギア/デブラ・ウィンガー/ルイス・ゴセット・Jr/デヴィッド・キース/ロバート・ロジア/リサ・ブロント/デヴィッド・カルーソ/リサ・アイルバッハー/ヴィクター・フレンチ/グレイス・ザブリスキー

◆アカデミー賞 1982年
主演女優賞ノミネート デブラ・ウィンガー
助演男優賞授賞 ルイス・ゴセット・JR
脚本賞ノミネート ダグラス・デイ・スチュワート
作曲賞ノミネート ジャック・ニッチェ
歌曲賞授賞 ウィル・ジェニングス(作詞)/バフィ・セント=マリー(作曲)/ジャック・ニッチェ(作曲) 『愛と青春の旅だち』 Up Where
We Belong 編集賞ノミネート PETER ZINNER

◆ゴールデン・グローブ 1982年
助演男優賞授賞 ルイス・ゴセット・JR
歌曲賞授賞 ウィル・ジェニングス(作詞)/バフィ・セント=マリー(作曲)/ジャック・ニッチェ(作曲) 『愛と青春の旅だち』 Up Where We Belong

<DATA>

 シアトルに住む青年ザック。彼は元兵士の不甲斐ない父と2人で暮らしていた。母はザックが幼い頃、父の不実が原因で自殺した。ある日、ザックはかねてからの夢だったパイロットになるため、父の反対を押し切って海軍士官養成学校に入学する。そして鬼軍曹フォーリーによる厳しい指導のもと、他の士官候補生たちと共に過酷な訓練を受け始めた。やがて数週間が経ち、公に骨休めすることを許可された候補生たちは地元の盛り場へ。そこでザックは、町工場で働く女性ポーラと出会い恋に落ちるのだが…。

 海軍士官学校の新入生と、町工場の娘とのロマンスを軸にし、日本でも大ヒットした青春映画。士官学校の厳しい訓練の描写は、教官であるL・ゴセット・Jrの好演(アカデミー助演男優賞受賞)もあって迫力あるものになっており、地元の女性がみんな玉の輿を狙って士官候補生に言い寄るくだりなどの興味深い描写が多い。中でも、主人公の親友が挫折の果てに自殺するシーンなどは胸に迫るものがある。ただ、そういった側面よりもラブ・ロマンスの方に偏ってしまうのは、こういう作品の常として仕方がないのだが、どうしても歯がゆくなる。だからこそ、若い女性のバイブル的作品になってしまっているのだろうが・・・。 <allcinema

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